いつもこう聞かれる。
「なんで、旅行してるの?」
中長期に渡り、日本を離れていると、
元はと言えば、20歳そこそこの頃、
旅をすることに恋していると思っていた。
日本での生活は、ひと100倍質素になってもいい。
私のエネルギーを全て捧げてもいい。
いやっ?捧げたいとまで思っていた。
以前の私は、
漠然と色んな国に行きたいと思っていた。
ヨーロッパやアメリカに憧れ、
行ってみた。
その時の帰りの航空券は、
1番値段の安かった、
ヨーロッパから、
マレーシアで乗り継ぎをし、日本に戻るというもの。
まっすぐ帰っても良かったのだけど、
マレーシアに立ち寄る事にした。
ヨーロッパは
目新しいもの、町並み、美しかったし、
楽しかったのだと思う。
その後、降り立ったマレーシアという国に私はびっくりした。
初めての東南アジア。
お世辞にも日本人の感覚から言えば、
決してキレイとは言えない街、屋台、騒々しさ。
だけど、なんだかホッとした。
そこら中にある、屋台でご飯を食べた。
「海南鶏飯」
使い込んで曲がったスプーンとフォーク。
傾いたプラスチックのテーブルとイス。
プラスチックのお皿に、
きれいに並べられた鶏肉とご飯。
こどもの頃からお肉が得意でない私が
なぜこれを選んで食べたのかはわからないけれど、
アジアの味に胃も心も完全に恋をした瞬間。
その瞬間から何かが私を変えたのだろう。
それから10年以上の時がすぎ、
街も屋台も発展し、
キレイすぎる道路やビル。
だけれど、私はまたここに居る。
そして、タイには「帰る」場所もある。
相方をも巻き込んで、
今は2人で東南アジアに恋をしている。
「テリマカシー(ありがとう)」
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